カウンターに置いてある謎の民芸品
はるにれのカウンターの隅に置いてある、謎の民芸品にお気づきでしょうか?
この民芸品たちは、アフリカのケニアからやってきたものです。
バナナの皮でできています。
サッカーワールドカップが南アフリカで開催されたことから、アフリカに対する
関心が高まってきました。ケニアは、豊かな自然があることで、野生動物を
見学するサファリツアーなどの観光産業がさかんな国です。
ワケあってケニアでスラムや農村で、学校や病院を支援する仕事をしていま
した。驚いたことに、ケニアに住む人々は、ライオンやキリンやシマウマをほ
とんど見たことがありません。
よくよく聞いてみると、昔はあちこちにいた野生動物たちも、今は動物保護区
に入れられています。そして、その動物保護区には、「入園料」を支払わなけ
れば入ることができません。ケニアの多くの人々の収入では、とても支払う
ことができない入園料なので、かれらは野生動物を見たことがありません。
一方で、観光でケニアにやってくる外国人たちが、生の野生動物を見ている
のは、なんとも複雑な関係です。
民芸品を作っている人々は、外国人が撮影した野生動物の写真を見て、
作っていると聞きました。なんとも皮肉な話しです。
はるにれの開店祝いとしてプレゼントしたものですが、ちょっと滑稽なその
形に、そんな話があるんですね。ラーメン食べながら、遠いケニアのことも
ちょっと考えてみてくださいね。
執筆担当 中塚